ワールドビジネスサテライト,3/1,特集,アルバイト時給 上昇の裏に・・・
アルバイトの時給は調整しやすいため景気の先行指標とも言われています
このアルバイトの時給に今ある変化が出てきています
アルバイトの時給が徐々に上がり始めている
この先も上がり続けるのか
神奈川から東京の大学に通う伊藤さん(仮名)
いま飲食店でアルバイトをしていますが最近2つめを捜し始めました
アルバイト探しには求人サイトを利用しています
最近ある事に気がつきました
伊藤さん
「地元(神奈川)の時給が都会より低かったので」
「絶対地元で働かないと思っていたが」
「最近少しずつ地元の時給が上がっている」
「930円以上とか50円近く上がっている」
人材サービス会社ピーアンドピーの並木さんも
アルバイトの時給についてこう語ります
「携帯ショップのアルバイト時給が去年より上昇している」
ピーアンドピー
携帯電話店の運営請負
時給の上限 ↑約30円(前年比)
今は
時給 1500円〜1600円台の募集増加
春商戦のキャンペーンの前に人手を確保する必要があったからです
景気持ち直しという傾向もあり
求人情報サービス「an」
1月のアルバイト平均時給↑2.9%(前年比)
去年と今年を比較してみると
例えば販売職
09年 1000未満の時給が目立っていましたが
10年 1000円以上の求人が多くなっていました
そもそもアルバイトとは
学生が空いた時間を見つけて仕事をするアルバイト
こうした働き方は特に高度経済成長期に広がり日本で定着した
アンを発行していた学生援護会が
当時出していたアルバイト情報は主に大学などで配っていたという
アルバイトは企業に直接雇われる短時間、短期間労働者
実は今 企業がアルバトとして雇うのは学生以外が少なくない
実際アルバイトに占める年齢の比率は
この2年で
| 08年1月
| 10年1月
|
15〜24歳
| 57% | 46% |
35〜44歳
| 10% | 16% |
学生世代が10%以上減り35歳以上が増えている
アルバイト情報の草分け学生援護会と4年前に統合したインテリジェンス
アルバイト=学生というイメージは今や昔だという
インテリジェンス 田中宏彰 執行役員
「残りの半分はフリーターあるいは無職や社会人、主婦」
「どこまでがアルバイトかの区別が極めてしにくい状況」
労働人口に占めるアルバイト
1985年 2%台 → 現在 5%台
一方求人数も去年の夏ごろから増えている
(anのアルバイト掲載数)
アルバイトの時給は景気に敏感だというが
今後ソレとは異なる要因で上昇するとの見方が
みずほ総合研究所 大和香織エコノミスト
「一部の職種については派遣が規制されるという事で」
「アルバイトなどの賃金が上がる可能性がある」
インテリジェンス 田中宏彰 執行役員
「派遣会社に依頼していた人集めを自社でする時に」
「当然 時給を上げるというのは直接雇用の大きな武器になる」
物流拠点の集積地で既にその動きは始まっていた
物流人材コンサルタント 栃本浩昭 氏
「物流企業が派遣からアルバイトに移行している」
「全員ではないが本人のこれまでのスキルに応じて」
「(時給が)上昇する人もいる」
コンビニやスーパー、通販など小売業から物流業務を請け負う企業で
動きが見られるという
この国会に改正翻案が提出される見込みの派遣規制
製造業のほか仕事がある時に派遣会社と雇用契約を結ぶ
登録型派遣や日雇い派遣を原則禁止する内容となっている
物流の現場
3〜4割が日雇い派遣
派遣規制の影響は大きい
今後新たにアルバイトを採用する歳の時給も
景気の改善と重なり上がりそうだという
物流人材コンサルタント 栃本浩昭 氏
「売り手市場に戻った場合には賃金の上昇が見込まれる」
「長く働くアルバイトをどう囲い込むかが非常に重要」
アルバイトを重要な人材戦略に位置づける企業
だがその一方で派遣規制の影響でアルバイトの時給が上がるとソコに流れる
人が増え新たな労働問題を生む可能性があると指摘する声もある
ニッセイ基礎研究所 矢嶋康次 主任研究員
「アルバイトで企業が求人を増やすと」
「”明日からはもうダメ”と雇用の調整弁に使われ」
「ワーキングプアの問題など従来派遣で起きていた問題が」
「アルバイトに移る事もあり得る」
*今度はアルバイト年齢規制とか出来たりして