ワールドビジネスサテライト,4/9,スミスの本棚,小山薫堂
今日は様々な顔を持つ
GUEST 002
放送作家 小山薫堂(45)
小山さんのオフィスはなぜかパン屋の奥にある
「料理の鉄人」「世界遺産」などの人気番組を手がけた放送作家だ
初めて書いた映画の脚本
映画「おくりびと」では第81回アカデミー賞 外国語映画賞を受賞
時の人となった
Q,なぜ会社の入り口がパン屋なんですか?
小山
「”受付嬢”を雇いたかったでもお金がかかるので」
「”受付嬢”が自分でお金を稼ぐシステムにすればいいんだと」
「豊かだとアイディアが思い浮かばないんですよ」
「ウチみたいにお金のないところをアイディアで解決しようと」
小山薫堂、もうひとつの顔
放送作家で知られる小山さんですが
06年
オレンジ・アンド・パートナーズ設立
企業のコンサルティングやプランディングをする会社
そして去年
東北芸術工科大学に
「
企画構想学科」
企画の立て方などを学ぶ学科を立ち上げたのです
小山
「企画こそは日本の資源だと思うんですよね1つは」
「資源のないこの国においてソコに価値をない物に価値をつけるか」
「企画の力で価値を変えていくしかないと思うんで」
学生達にホテルを盛り上げる企画や
CDのプロモーションなど実践を通して企画の面白さを教えています
どんな職種でも新しい事を始めるには企画書が必要だといいます
アイデア体質の企画力
Q.どうしてそんなにアイデアのストックがあるのですか?
小山
「例えば電車に乗った時はコレはこうすれば便利になるのになぁとか」
「そういう事を常考えていますね」
「考えているというより息をしている感覚ですかね」
「良い企画を出した時に人に喜ばれると」
「物凄く幸せな気持ちになるんです自分が」
「一度体験してほしい」
「ソレを体験すると本能みたいなモノで」
「また”気持ちよさ”を味わいたくて企画を出す」
Q.小山さんが薦めたい本はなんでしょうか?
小山
「はい、コレはもう有名な本なんですけどコレです」
1920年 雑誌「白樺」に発表された転変小説
志賀直樹
大正~昭和にかけて活躍
白樺派を代表する小説家
量り屋で奉公する小僧と客の若い紳士
紳士は偶然を装ってスシを食べたいという小僧の夢を叶えてやる
小僧はその紳士を神様だと思い込む
彼は悲しい時、苦しい時に必ず「あの客」を想った
それは想うだけで戒慰めになった
この小説は最後に突然 著者の目線になります
ココが小山さんが選ぶ一文
作者は此処で筆を擱く事にする
小山
「終わり方のサプライズ感とそしてその作家の優しさ」
「がにじみ出ている所だと想うので」
Q.どんな人に薦めたいですか?
小山
「ちょっと疲れている時に読むと」
「ふと心が休まる」
「日々休みなく戦っている人に読んでほしいですね」
では。”たすき”を渡す人を
小山
「映画会社松竹の社長の迫本さん」
「バランス感が面白いなぁ」
小山薫堂 → 迫本淳一 松竹社長
*”おくりびと”の脚本家はマルチに活躍するユニークな人だったんですねぇ