今週日曜日 国土交通省の前原大臣が千葉の賃貸住宅を訪れた
高根台つどいの家
元はURの賃貸住宅が民間の資金と経営による
高齢者専用賃貸住宅になった
前原大臣
「病院・介護のサービスが提供されるという事で今後の公営・公団住宅を」
「考える上で先駆的な事例」
賃貸住宅にバリアフリー設備や介護サービスなどが付いた
高齢者専用賃貸住宅=高専賃
老人ホームへの入居を待つ介護難民42万人の受け皿として
いま期待されている
だが課題も
高齢者専用賃貸住宅事業者協会 奥村孝行 事務局長
「高専賃の建設の伸びが減っている」
「入居率の悪さもあってうまく行かないんじゃないとかいう」
「懸念が業者の中にあるのでは」
高齢者賃貸住宅でいま問題視されているのは入居率の低さ
50%程度との推計もある
「面積10uとか洗面しかないとか住居ではなく”施設”の様なもの」
「信用できない事業者がいると悪い噂も若干立ってしまった」
介護施設などと変わらない様な住宅があり
業界内では玉石混交といわれてきた
事態を打開しようと
厚生労働省と国土交通省が手を組み高専賃の建設や
既存のマンションでの高齢者設備の設置に対し補助金を出す制度が始まった
高齢者等住居安定化推進事業
事業費 160億円
国土交通省住宅局 武井佐代里 企画専門官
「中堅所得者層が適切な負担で」
「安心して暮らせる住宅の普及につながれば」
入居者獲得に成功している高専賃が東京浅草にある
年中観光客が絶えないこの街に高齢者専用の賃貸マンションが
大きな地図で見る 高齢者専用賃貸住宅 グレイプス浅草
去年12月竣工した
車いすを使う事を想定したキッチンなど高齢者を考えた設計
など徹底したバリアフリー
総戸数99戸
1DK・1LDK・2LDK
月14万円台〜31万円台
(管理費1万5000円/サービス費3万6750円)
24時間管理人が待機し緊急時などの対応に当たる
内科クリニックや薬局も併設している
去年10月
第一期(24戸)募集したところ年末までに全て成約
現在でも予想を超えるスピードで入居希望者が相次いでいるという
東京建物不動産販売シニアレジデンシャルグループ 菊池達也グループリーダー
「高齢者が一時金を払って入居する事に重い腰が上がらない」
「1つの原因と思い今回は入居一時金を採用していない」
またにぎやかな場所に会って利便性が高い事も人気の1つだ
2月に入居した後藤静子さん(80)
「1人で不安はございません」
「コンシュルジュがいつでも相談に乗ってくれる」
「今のところ何でも私が1人でできるから」
高専賃など高齢者専用の住宅が注目される理由
それは社会のある変化からも読み取る事ができる
”老後を自分で処理するつもり”と考えている高齢者が多い
子どもに老後の自分の面倒をみさせたくない
核家族化の進行などでこうした意識を持つ人が増えている
老後にいくらお金がかかるのかファイナンシャルプランナーを訪ねた
現在40歳代の夫婦で世帯年収550万円子ども二人を想定して
シュミレーションしてもらった
生活費 月20万円 住宅ローン2200万円
生活デザイン 藤川太 社長
「この方なら2000万くらいあれば」
年金に加え現役時代に多額のお金を確保しておく必要がある
だがコレには自分の介護費用は入っていない
あくまでモデルケースだが
”終の棲家”でかかる費用(15年間)
自立型有料老人ホーム 7000万台
高齢者賃貸住宅→介護型有料老人ホーム 5000万円前後
高齢者賃貸住宅→特養 4000万台
自宅→介護型有料老人ホーム 3000万台
自宅で住み続ける 3000万台
自宅→特養 3000万台前後
いずれのケースでも数千万円かかる事になり
一部は先ほどの老後資金に上乗せされる事になる
「退職金 数千万円持つとお金持ちになった気分になるが」
「老人ホームに入る思いがあるならお金をキープしないと実現できない」
日々の暮らしに追われなかなか気が回らない将来の自分の介護
こうした状況が思わぬ事態を招くのではないかと警鐘を鳴らす調査があった
20〜50歳代のサラリーマン1万人以上にアンケート
フィデリティ退職・投資教育研究所 野尻哲史 所長
「老後の資金がゼロ円と回答した人が44%」
「"老後難民”約4割が予備軍になるのでは」
現役世代へのアンケートで浮き彫りになったは自分の介護資金を
確保できない現状だ
「介護などのサービスを受けられる人と受けられない人の」
「格差が急速に開くのではないかというのが一番大きな懸念材料」
未知数の医療費に加え自分自身を介護するための費用が
求められる時代になった
必要なのは自助努力か政策的後押しか
高齢者の子どもや孫との付き合い方
何時も一緒に生活できるのが良いが95年頃から減少
時々会って食事や会話をするのが良いが徐々に増加し
00年頃いつも一緒と逆転
たまに会話する程度でよいが00年頃から少し増加
老後資金いくら準備
全く準備していない
| 44%
|
100万-500万円
| 17%
|
100万円未満
| 13%
|
500-1000万未満
| 11%
|
その他 4つ
| 表示なし
|
*年金もあてにならないのが問題だが・・・