ワールドビジネスサテライト,12/17,金曜フォーカス,今なぜ?”アタマ”の整理術
都内にあるコンサルティング会社
エクスモーション
この会社
業績が前年比50%増と好調だ
そんな会社で働く人のノートを見せてもらった
ソコには様々な図が描かれていた
渡辺博之さん(48)
「形になってないとなかなか気づかない」
「絵にして
俯瞰的に見る事でコレとコレが繋がっていると気づく」
彼が得意とするのはアタマの整理法
日常の些細な出来事も図にして物事の関係性を見るという
渋滞については
ドライバーの早く着きたいという欲求が渋滞を引き起こしている
ソレを図で表しある事が見えてきた
「個人の利益を優先すると」
「最終的には全体の不利益をもたらす」
物事を図で表す事で物事の本質が見えてくる
こうしたアタマの整理法を
仕事のコンサルティング業務にも使っている
「”戦略が長続きしないのはなぜか”みたいな話をしていて・・・」
渡辺さんはこの話をこういう図にした

最初は好循環でやる気が上がっていたが
いつしか成功体験が安心感やおごりを生みやる気が無くなった
というもの
「成功体験がやる気を下げてしまうので」
「戦略を少しずつリニューアルしてもらった」
「一歩引いた視点で気付けば苦労なく新しい解決策が見つかる」
図にする事で
普段気付かないチョッとした事にも気付く事ができるという
東京大学には最近図を使ったアタマ整理法を研究する
東京大学モデリング研究会ができた
ソコでは変わった議論が行なわれていた
前田佑希子さん
「(飲み会で)から揚げが出てくるけどなかなか最初は手をつけないですよね」
話題に上がったのは飲み会のから揚げ
なぜか最初はみな手をつけない
しかし誰かが手をつけると一斉に食べ始める
そして残り一個になると
再び手をださない
誰にでも体験があるのでは
コレを図にして整理するとこの様になる

吉田塁さん
「”手つかず”と残り1個”の状態が問題」
「コレに対してうまくアプローチすれば”残り1個”という状況もうまれない」
人がモノを手に取るかどうかは
ソレが置かれた場の状態によって変わる事が分かる
コレは店舗での商品陳列に応用可能だ
→商品に手を伸ばしやすい
この図による思考整理法
実はシステム開発の現場にその元がある
それが
UMLモデリング(統一モデリング言語)ソフトウェア開発に使う図法
→世界標準
ジャパンシステム 阿部聡 部長
「図を使って流れを明確にするのが(システム開発では)必要な技術」
コレが今アタマの整理法として見直されているのだ
コレを受け
UMLモデリング推進協議会
では一般向けに普及させる動きが始まっていた
モデ脳日常の出来事やことわざなどを図解
→選択肢から正解を選ぶ
*内容はこんな感じ(PDF版)

コレによって物事を構造的に考える習慣がつき
思考整理に役立つという
「こういうメカニズムになっているからこういう事が起こっていると気付く」
「それによってイロイロな解決策が考えられる」
名古屋で保険代理店を営むエフケイ
2年ほど前まで
月末に料金請求ミスが多発
エフケイ 栗木祐次センター長
「うちは40社ほど保険会社が乗り合っていて」
「事務の内容や保険も何千種類もあるので・・・」
ソコで仕事で起きている事を社員達に図にしてもらい
それぞれの関係性を線で結んだ
すると
請求ミスが出る原因は月末に仕事が集中するから
それは営業担当がギリギリにしか計上してこない事が原因
でもソモソモ計上のルールが決まっていない事に原因があるのでは
と導き出された
エフケイ 井川ひろみマネージャー
「本当の原因を突き止められたのが良かった」
「画期的というか頭の中がスッキリする」
”ノートは第二の脳である”
こう語るのは独自のノート術で知られる
図解化コンサルタント 池田千恵さん(36)
常に一冊のノートを持ち歩き
仕事の内容から将来の目標まで生活の全てを記録しています
なぜでしょうか
池田千恵さん
「まっさらな紙に書くことで頭の中がノートの中に出る気がして」
「アタマが整理されて気持ちよかった」
「アタマの中で考えてばかりだと堂々巡りで考えすぎる事が多かった」
彼女のノートはとにかくカラフル
会議などでは自分の発言と他人のアイデアで色を変えたり
図を書くなど見やすい工夫をしています
さらに使い勝手を良くするためのルール作りも
「日付は左上」
「パラパラと開けた時に左上だけ読めば分かる」
「別な色で新たに書いたものだが(後日)メモを入れるときは日付を入れる」
インターネットの普及で社会は情報は溢れ
それを使いこなせない人も多いのです
そんな時ノートはとても有効なツールに
今なぜこうした頭を整理する方法が注目されているのでしょうか
「検索したら何でも出てくる世の中で」
「検索して答えを出す事が考えることだと思われがち」
「書く事で意図的に自分の頭を使う機会が生まれ」
「考える事で独創的なアイデアも生まれてくる」
*そんな千恵さんが監修した朝専用手帳