ワールドビジネスサテライト,4/20,スミスの本棚,阿川佐和子
GUEST031
阿川佐和子(57)
報道番組のキャスターを務め
現在は司会者・インタビュアー・作家と実に多彩な顔を持つ
Q.何をしている時が一番しっくりくる
阿川
「どれもしっくりきてませんけど」
「お前はクビだと言われるまで続ける事が自分の何かしら力になるんだと」
阿川佐和子の3年ぶりの小説
うから=親族 はらから=同胞
登場人物は元夫婦や連れ子など
家族でもなく血縁関係のない人間の結びつきを描いた物語だ
小説の“解釈”
Q.読み終わった後に血のつながりってなんだろうって
「結婚してないのに言うのもなんですけどね」
「血がつながってなくても家族の様な人間関係はできないとは言い切れない」
「”生涯大事にしたい関係”っていうモノはあるんじゃないか」
しかし阿川さんは
小説家があえて作品のテーマや解釈をあえて語る必要はないともいいます
「思いもよらない解釈をされても読者の喜びになればそれで十分」
”聞き手”の極意
Q.インタビューの極意とはなんですか
阿川のもう一つの顔がインタビュアー
週刊文春
”阿川佐和子のこの人に会いたい”
1993年にスタート
既に800回を数え政財界から人気アイドルまで
その素顔を引き出してきた
「相手がちゃんと話を聞いているか分かるでしょ」
「次の質問を探している人は今の話を聞いていない」
「”生身の人間”に何をすべきか」
「”コイツには話してみたい”という気にさせる」
「まずはその人の話を面白がる事」
これは普段の人とのコミュニケーションにも繋がる事かもしれません
そんな阿川さんが薦める一冊は
画家
佐野繁次郎(1900~1987)
1930年ごろから活躍した本の装丁で有名な画家
銀座百点
1955年創刊”タウン誌”の草分け
佐野繁次郎が69年まで装丁を担当
「銀座にいってどこの商店に入ってもたいてい置いてある」
「あの小冊子を横に開くとこんなに見事な装丁だったのかと」
手書きの文字
型破りなデザイン
多くの著名な作家が佐野に作品をゆだねた
そんな彼の装丁を集めた一冊
「なんで昔はこんなに丁寧に本を作っていたんだろう」
「”1ページ1ページからエネルギーが跳ねて出てくる”ような気がする」
「それは値段や数値で表せない」
「今は何でも数値で表し判断して物事を進めようとする」
「実はそういう事じゃないんじゃないかって」
では”たすき”を渡す人を
「詩人の谷川俊太郎さん」
「70を過ぎたとは思えない若々しい」
「魅力的な俊ちゃんです」
次回 GUEST032
谷川俊太郎