ワールドビジネスサテライト,9/6,特集,新需要を狙え!娯楽企業の新戦略
元気高齢者 8割以上
こうした人たちの楽しみを
ビジネスに広げる動きが急速に広まっています
平日の午前中
ゲームセンターを訪ねるとソコには意外な光景が
2~3年程前から若者に代わり
年配客の姿が多く見られるようになっているのです
週に2、3回ココを訪れる
市毛国光さん(75)
4年前に退職した市毛さん
ゲームセンターでは1000円もあれば
5、6時間遊べるその手軽さが魅力だといいます
ココでは顔見知りもできました
店に来た時だけの付き合いが気楽でいいのだといいます
店員との会話も楽しみの1つ
急増する1人暮らしの高齢者にとって
チョッとした会話を楽しむ社交の場となっているのです
年配の客が増えるのに伴い店側も様々な工夫をしています
- 老眼鏡の無料貸し出し
- 高齢者の多い平日昼間にお茶・お菓子のサービス
- 65歳以上にはメダルが多く貰えるサービス
アドアーズ店舗営業 石井学エリアマネージャー
「憩いの場として利用いただいているので」
「そういう環境を整えつつサービスや接客によって」
「店で長い時間過ごしていただきたい」
地域の付き合いが希薄になり自治体が提供する憩いの場よりも
こうした店に居場所を求める高齢者が全国てきに増えています
一方
平日の昼過ぎ
東京・品川区
ビックエコー五反田店
でも
60~80代の4人組
70代の2人組
これまで学生が主な客だった昼の時間帯
この日はおよそ3割を高齢者が占めていました
少子化を背景にゲームセンターやカラオケ市場は
右肩下がり若者だけを狙う戦略では
生き残りが厳しい時代です
そんな中これまではターゲットとして見てこなかった
シニアにチャンスありと企業が動き出しました
カラオケのビッグエコーを運営する
第一興商の担当者が訪れた場所では
焼きたてのパンや精進料理を作っていました
第一興商エルダー事業部 相馬隆宏 課長
「シニア向けの新しいコンセプトの店舗をつくろうとしている」
第一興商
11月に高齢者向け会員制店舗
Gold Age Menber's DAM倶楽部オープン
月会費3500円~1万円
カラオケの他ヨガなど80種類のレッスン
という新業態です
そして併設するカフェでは本格的ヘルシー料理を提供
その試食会をおこなっていたのです
生搾りのジュースを添えるなど
食堂ではなくおしゃれなカフェスタイルを目指します
第一興商
高齢者向け店舗を3年で100店展開予定
「今は一店舗でプロジェクト的な扱い」
「会社の柱となるよう頑張っていきたい」
今こうした高齢者に場所を提供すること自体が
ビジネスになりつつあります
群馬・大田市
健遊空間 大田の森店
国道沿いにある漫画やインターネットが楽しめるカフェ
健遊空間
複合カフェ最大手”ランシステム”が
7月にオープンさせたシニア向け複合カフェ
- 15分100円
- フリードリンク
- 認知小測定ゲーム
- 血圧測定
- マッサージ機
- 囲碁
- 将棋
- 麻雀
が使い放題
一方2階には
キッズスペースを設け
孫の面倒をみるシニア層のニーズに応えました
従来の若者を対象にした複合カフェでも
大幅な割引でシニアの獲得を目指してきましたが
店内の照明は暗くあくまで個室が中心
そのため内装もコンテンツも変えた店舗が必要と考えたのです
個室のカラオケがいっぱいになると大部屋でカラオケ大会を開くなど
健遊空間 大田の森店 星野貴之さん
「お声をかけて友達になっていただくよう積極的にやっている」
自分の都合に合わせて利用できるのが
こうした店の魅力だといいます
ランシステム
5年で70店出店予定
運営店舗の1/4をシニア向けに
「(高齢者は)人とのコミュニケーションをとりたくて来店する事が多いので」
「客と積極的に会話しリピートに繋げるようにしている」
老人会や福祉センターといった既存の枠に収まらない
高齢者の娯楽ニーズ
それに応えるビジネスはさらに勢いを増すといいます
GS世代研究会 西村晃 座長
「行政も(娯楽の場を)用意しているが」
「そこに”収容される”という意識が伴う」
「民間の店だと自ら選んで入ったという主体性がある」
「お年寄り向けの耐用性のある娯楽市場に参入する企業も」
「今後ドンドン増えると思う」
時間に余裕があり外出意欲旺盛な元気高齢者たち
民間企業参入で生まれた新たな市場に注目が集まっています
*このマーケットってどのくらい続くんだろう?