ワールドビジネスサテライト,9/28,スミスの本棚,角田光代
GUEST042 作家 角田光代(44)
2005年 女性同士の友情と確執を描いた
で直木賞受賞
最近では誘拐の加害者・被害者をめぐる濃密な人間ドラマ
が映画化された
直木賞作家 角田光代さんの仕事場
先月引っ越してきたばかりで
出筆に必要な本が山積みです
角田さんはココで朝9時から出筆し夕方5時には切り上げます
残業は一切しません
角田
「30歳の時に付き合っていた人が会社員だった」
「その人と遊ぶために会社員の生活リズムにして」
「その後すぐに別れたけれど生活リズムだけが残っている」
Q.作品の家族間の心理描写などが細かいですね
「それは弱点かもしれない」
「読み手を信じていないところがある」
「言葉を尽くして説明しないと読み取ってもらえないと思うから」
「いっぱい書いてしまう」
「それをいかにそぎ落としていくかが」
「私の課題かも知れない」
そんな角田さんが真似できないと脱帽する一冊が
「中学・高校の時読んで全く分からなくて」
「30台半ばごろになって読み返して」
「あまりの面白さにビックリして」
志賀直哉が作家としての成長過程で
出筆した短編集
中でも角田さんが推すのは
”網走まで”
ある男が汽車で乗り合わせた子連れの女から
別れ際にハガキの投かんを託されるのですが
自分は一寸迷ったが、
函へよると、名宛を上にして、一枚ずつそれを投げ入れた。
入れると直ぐもう一度出して見たいというような気もした。何しろ、投げ込む時
ちらりと見た名宛は共に東京で、一つは女、一つは男名であった
「余計な説明を一切せずに」
「スパンと書いてスパンと切る」
「簡潔さが読み手の余韻になってうわーって世界が広がる感じ」
「この潔さがうらやましい」
この本との再会は角田さんの本に対する向き合い方を
大きく変えたと言います
「読む事が”受け取る行為”と思っていたが実はそうではない」
「経験や知識なを蓄えて能動的に関わるものと思うようになった」
”たすき”を渡す人を
「イラストルポライターの内澤洵子さんです」
「非常にたぶん変わった人だと思うんですけど」
「変わっている事に真っすぐな人」
10月12日 GUEST043
内澤洵子
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