ワールドビジネスサテライト,10/5,スミスの本棚,スミスの本棚出版記念,川上未映子
今回は
出版記念として特別編をお送りします
出版を記念して行われたのは
スミスの本棚 公開収録
GUEST 作家 川上未映子(35)
2008年 乳と卵で芥川賞受賞
デビューから2作目で一躍時の人となった
ミュージシャン・女優・詩人と幅広い活動でも知られる
12日には2年ぶりの新作
を刊行
初の恋愛小説で
光と共にショパンの子守唄が重要なモチーフになっている
川上
「”自主カンズメ”で篭る」
「温泉宿に篭るんです」
「辻井伸行さんのアルバムがあった」
「気がつけば3000回以上聞いていた」
「”この感じを言葉にお前はできるのか”みたいな感じ」
「”結婚して幸せな家庭を築いて子供をつくるのが本当の幸せ”と言われてきたけど」
「私は決してそうではないと思う」
「”一瞬だけの高鳴り”でも自分に残るモノはかけがえのないモノ」
「”一瞬のモノ”を保存したい」
デビュー2作目で芥川賞を受賞し
天才肌に思われがちな川上さん
しかしその裏には意外な努力が
Q.体の中の細胞が震えるような表現力はどう身につけた?
「この作品までの2年間は毎日”描写練習”」
「1つのモノに対して無数の描写ができる」
好きなモノにはとことんのめり込む
書くことも好きだから続けられるといいます
そんな川上さんが薦める一冊とは
「”たまらない”って感じ」
「”くーっ”みたいな感じで」
イアンマクキュアンの初夜
1960年代初頭のイギリス
今ほど性がオープンでなかった時代に
結婚式を挙げたばかりの2人が海辺のホテルで迎えた初夜と
その顛末が繊細な心理描写で描かれます
やってほしいと頼まれるかもしれない
すべてに対する嫌悪感。
彼を失望させ、ごまかしていたことが
ばれてしまうかもしれない恥ずかしさ。彼の耳元でささやいたとき、
自分の口からでた言葉は
舞台の悪役の台詞みたいに聞こえた。「成就しないモノがすごく好き」
「”終わらない”じゃないですか始まらなかったモノは終わらない」
初夜をめぐるわずか1日の出来事に
永遠を感じたという川上さん
自身の最新作とこの作品には通ずるところがあるといいます
「目的を持つために光があるのではなく」
「”ただ在ってしまった”モノに対する”信頼”や”情熱”が」
「この小説をたくさんある恋愛小説の中でも」
「特別にしているかもしれません」8