ワールドビジネスサテライト,10/24,特集,広島発 買いたくなる秘密
去年暮れ西部百貨店がマリオンから撤退
時代を象徴するような百貨店閉店の後で
ルミネは有楽町店開店へ向けて準備を進めていました
開かれていたのは
ルミネ有楽町店に入るテナントへの説明会
大きな荷物を抱え説明会に参加するため上京してきた
パリゴの運営会社 高垣孝久 副社長
「胸を借りるつもりでやらなければいけない」
初の東京進出のために
地元と東京を往復する日々です
実は地方のセレクトショップパリゴこそ
ルミネが有楽町店の目玉としている店です
広島・福山市
セレクトショップパリゴ福山店
パリゴ
衣料品・靴・雑貨などを世界で買い付け販売
扱うブランド数400以上
この10年で売上高は4倍に
ルミネが注目したのは商品の魅力だけでなく
パリゴの店員の販売力の高さです
パリゴ 中村朋美さん
「買ってもらったモノは1つ1つ思い入れを持って販売しているので」
「全て把握しています」
中村さんを指名して買い物をする山口絵美さん
「私より覚えてくれていて」
「それにあう服をトレンドを入れて持ってきてくれる」
さらに客の情報はiPadで共有
よく買うブランドやアイテムなど客の情報が一目で分かります
どの店舗でも同じ接客を受けられる仕組みです
月10万円以上買う事もあるという山口さん
パリゴでは1年で400万円以上買う人もいます
こうした多くの固定ファンを抱える事がパリゴの強みです
広島・尾道市
パリゴを経営する会社アクセの本社があります
本社の周辺は65歳以上の高齢者の人口比率が40%を超えています
商店街にはシャッターが目立ち高齢化と人口の減少が続いています
パリゴのルーツは副社長である高垣さんの祖父が
1925年 高垣大安店 創業
しかし
1980年代に人口減などで経営悪化
アクセ(パリゴを運営)高垣孝久 副社長
「近い距離の客だけだと人口減少で売り上げが落ちる」
「福山 三原 広島 岡山など広域で来てもらえるようにしないと」
「この商店街で衣料品の小売りは難しいと判断した」
遠くからの集客を狙い業態を転換を決断
セレクトショップとして海外で買い付けた商品を売り始めました
更なる転機は
高垣孝久 副社長
元サントリーのコンビニ担当営業
古巣で培った知識で売り場改革
サントリーで学んだ売り場改革とは
売り場改革1
入り口そばに人サクラ効果
「コンビニは雑誌コーナーに立ち読み客がいるとサクラ効果」
入り口のそばに置いたアクセサリー売り場
女性客が店に長くとどまる場所を作り買う気を誘います
売り場改革2
一番奥に目玉商品を
コンビニの飲料売り場を参考に
店内を回遊させる
「回遊しながら長い間」
「店をぐるぐる回れる仕掛けがある」
売り場改革3
連想で購買意欲を刺激
「スーパーの野菜コーナーで」
「鍋の具を売るときに鍋にはこのビールみたいに置く」
「クロスマーチャンダイジングという」
一見関係ないモノを混ぜて使い方を連想させる事で
客に購入を促す仕組みです
8月26日
再び高垣さんが社長と共に上京しました
ルミネの花崎 会長と打ち合わせです
ルミネがパリゴに強く出店を求めたことが
東京進出のきっかけでした
広島から東京への挑戦
10月8日パリゴ有楽町店で働くスタッフの壮行会が開かれました
有楽町店の店長があいさつに立ちました
追っかけの客までいるあの
パリゴ有楽町店 中村朋美 店長
「”ルミネの店長”としてこの場に立てて幸せです」
アクセ 高垣孝久 副社長
「テイク2」
「パリゴ有楽町店だからルミネの店長はもっと偉い」
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パリゴ有楽町店 中村朋美 店長
「どこよりも顧客満足度の高い店をルミネで実践したい」
アクセ 高垣圭一郎 社長
「なんとしても成功させないといけない」
「広島にも誇りになる希望を与える」
「頑張りましょう!」
地元の期待を背負い社運をかけた東京進出の成功を誓います
28日のオープンが迫ったルミネ有楽町店
きのうWBSのカメラがルミネの中に入ると
パリゴ有楽町店
入り口の近くには集客を狙ったアクセサリー売場
連想買いを誘う棚もありました
サントリーで学んだ店作り
当時の仲間から夢がかなうという花言葉の青いバラが届いていました
アクセ 高垣孝久 副社長
「スタートはあくまでスタート」
「開店日はゴールではない」
「階段を1つずつ上がるようにノウハウをあげていきたい」
広島生まれのセレクトショップ
東京での勝負は4日後に始まります
*世界を股にかける転バイヤーになりたい