ワールドビジネスサテライト,4/11,スミスの本棚,名久井直子
GUEST053 ブックデザイナー
名久井直子(36歳)
名久井が装丁を仕上げた詩集
表紙はボール紙で背表紙はピンクの綴じ糸がむき出しだ
名久井
「若い人が”変わっている素敵”と手にとってもらいたい」
「変わった感じに作ってます」
ブックデザイナーとは
表紙から紙の材質・字体までほぼ全てを決める仕事
名久井は売れっ子のブックデザイナー
江国香織
川上末映子
など
人気作家が本の装丁を依頼する
「周りにどんな本がくるか」
「どんな作家がいるか考える」
そんな名久井さんが薦める一冊は
「単純にワクワクできる本に久しぶりに会った感じがしましたね」
1964年に発表された
オランダの児童文学
死の淵に瀕した王様の命を救うため
呪い師がネジマキ草という薬草を取りに行きます
わたしがネジマキ草を取ってくる。
そして旅の先々で、
会うもんものみんなに伝えよう。
なにか物語を知っていたら、
山に囲まれた銅の城に行って、
王に聞かせてさしあげてほしいと。リス・ライオン薬草が届く間
生き物たちは毎晩
胸躍らせる物語でオオサマの命を繋ぎます
「毎夜毎夜動物たちが来て」
「パターンが繰り返されていくので」
「お子さんに読んであげるにしても読んであげやすい」
「話の流れと同じ様にお子さんと」
「毎晩過ごして行けるんじゃないかなと思います」
子どもだけでなくビジネスマンにも読んでほしい
児童文学だと名久井さんは言います
「電車で携帯を見てしまったり」
「何かに気をとられている状態じゃなくて」
「”王様が死んじゃう”ということだけに集中する過ごし方もいいのでは」
たいへんだ、
王様がうわごとを言いだしたと、
動物たちは思った。
ノウサギが確かめると、
心臓の音は聞こえないほど
かすかになっていた。
「だんだんと動物たちの話が進む蔭で」
「呪い師がネジマキ草という大事な薬草を」
「取りに行っているシーンが根底に繋がっていて」
「最後にッハ!って感じに」
名久井さんが命を吹き込む紙の本
その未来は電子書籍の登場でどうなるのでしょうか
「電子書籍を読んで」
「これは紙で出るから読もう」
「逆に次の作品が電子書籍だったらそっちも読みたい」
「混ざって存在して行くと思う」
”たすき”を渡す人を
「イラストレーターの宇野亜喜良さん」
「素敵な絵をいつも描いてくれます」
4月25日GUEST054
イラストレーター
宇野亜喜良