ワールドビジネスサテライト,7/23,特集,中国巨額投資の影で・・・
2011年7月23日
中国・浙江省温州市
で起きた高速鉄道の追突事故
車両4台が高架下に転落し
死傷者200人以上を出す大惨事となった
しかし中国政府は
7月25日に運行を再開
しかも事故車両の一部を現場で解体し
地中に埋めた
こうした姿勢に国民の批判が殺到
温家宝首相が現場に出向き謝罪する辞退に追い込まれた
あれから1年
現場近くの温州南駅を訪れた
ソコには驚きの光景があった
事故車両の残骸があったのは操車場
7月14日に撮影した
テレビカメラでの撮影は初めてだ
置かれてあったのは運転席や計器類のある先頭車両
事故の原因究明には欠かせない
しかし
泥にまみれ詳しく検証された形跡はない
さらにすぐ近くには
追突された側の車両もあった
中に入ってみると乗客が残したゴミが散乱
窓ガラスには衝撃でひびが入っていた
座席に落ちていた新聞
事故が起きた7月23日のものだ
Q.埋めた車両が放置されているのか
089922の男
「ノーコメントだ」
「取材したいならトップに相談しろ」
撮影した数日後警備が厳しくなり
車両の残骸にはカバーが掛けられた
隠蔽体質は変わっていない
事故現場を訪れる遺族はほとんどいない
政府から賠償金を貰い表立った行動を控えさせられているからだ
そして事故現場は
自動車教習所に変っていた
土地が安いためココにオープンして3ヶ月ほど経つ
1周年の追悼式はない
中国メディアは事故に関する報道を制限されているという
今月1日
宣昌市にある宣昌東駅に向った
行われたのは
新しい路線の開通式だ
中国の鉄道建設
08〜10年 約20兆円を投資
→計1万3000キロ建設
これは日本の鉄道網の半分近くに及ぶ
ところが事故のあと
中国政府は建設のスピードを落とす方針に転換
全国で工事の遅れや停止が目立っていた
新しく開通したこの路線
宣昌〜上海の所要時間23.5時間→7時間
しかしこの路線いわくつきだ
漢宣高速鉄道
今年3月 路線が8センチほど沈下するトラブル
原因は地盤で以前は瑚だったという
結局この区間を再工事し開通は2ヵ月遅れることとなった
高速鉄道の主要ターミナルがある南京市
その郊外にあるニュータウンにも
1年前にオープンした高速鉄道の仙林駅がある
列車が到着する時刻になると続々と車が集まってくる
実は彼ら黒車(ヘイチャー)=白タク
しかし降りてきた客は10人ほど
ソレを奪い合う
この駅
列車が止まるのは1日2本だけ
駅の隣にあるコンビニエンスストアは
1年を待たずして閉店した
地元住民1
「高速鉄道に乗るときは南京市内の南駅まで行く」
「ここに駅は必要ないと思う」
地元住民2
「利用者がいないのは無駄」
「税金を使ってもったいない」
ソコからわずか9kmの位置にも
紫金山東駅があった
しかし路線は開通しているのに
列車は素通り
利用客が見込めない中
オープンすれば人件費や電力などのコストが圧し掛かる
こうした採算の合わない駅も各地にできた
この地域の鉄道局に
建設計画について問い合わせると
Q.計画に問題があったのでは?
上海鉄道路局 宣伝部(声だけ名前の表示なし)
「問題はないデタラメを言うな」
「推測を言うなネット上の噂を信じるな」
「記者なら南京の現場に行って取材すべきだ」
Q.すでに取材をしたが
「それなら質問する事もないだろう」
事故後建設スピードを緩めた中国政府
しかしヨーロッパ危機の影響などで景気が悪化したことなどから
今年に入り再び建設を加速
事故原因や採算があやふやなまま
中国の高速鉄道は拡大路線を進もうとしている
*えええ!?タカラトミーこんなの商品化しちゃってたw