ワールドビジネスサテライト,5/26,カイシャの鑑FILE02 "常識破り"の路線バス
十勝バス
1926年(大正15年)設立
社員255人
地元住民の大切な足となってきました
しかしマイカーの普及などで
60年代後半をピークに利用客が激減
→会社存続の危機に
それを再生させたのが野村文吾 社長
創業家の4代目です
野村社長
1998年 34歳の時にホテル業界から十勝バスへ
家業の再建に挑んだのです
ですが当時の状況は
十勝バス 野村文吾 社長(50歳)
「バス業界の常識は客が減るのが当たり前だった」
「手を打ってもしょうがないという機運がバス業界全体にあった」
そこで
野村さんは乗客を増やすため
路線バス業界の常識を破り
地元住民に”営業”をかける
ところが社員たちからは反対の声が
当時営業の現場に立った
十勝バス 長沢敏彦 事業本部長
「否定的だった」
「効果があるのかと正直思った」
しかし
長沢さんは今も住民への営業活動を続けています
当時この営業活動から思いもよらぬ状況が分かったのです
乗り方を知らない人
降車ボタンが高すぎるという不満
バスの走るルートがよく分からない
前と後ろどちらから乗るのかわからない
など
路線の住民は様々な不安や疑問があって
バスを利用していなかったのです
そこで十勝バスが作ったのは
例えば
どの路線のどんな病院やスーパーがあるのか一目瞭然です
この時刻表を配り始めると
乗客は徐々に増加
そして
ひとつの成功をきっかけに社員自らアイデアを出す社風に
十勝バス社員
「新しいことにチャレンジして形となって成果が出た」
「ポジティブに考えるようになった」
社員による改善のアイデア
バス停が隠れて見えない草を刈るべき
こうして
1つ1つを改善していきました
そして
2011年 40年ぶりに利用客が増加
奇跡のバス会社と呼ばれるようになったのです
十勝バスのもう1つの戦略
地元の交通機関と競争せず連携
日帰り路線バスツアーのパンフレットを見ると
バスとタクシーの乗車券をセットにして販売
観光客が十勝地方を便利に利用できるようにしたのです
十勝バス 野村文吾 社長
「この地域以外から客がくれば」
「マーケットのパイを増やせる」
「どこへでも簡単に便利に行ける仕組みを作れば」
「客から見えれば”十勝に行ったら安心だから行こうよ”と」
地域住民の需要を掘り起こし
外からの客を呼び込む奇跡のバス会社 十勝バスの挑戦は続きます
*まぁ下地があってそれを掘り起こせたからかな