ワールドビジネスサテライト,8/4,WBS経済事件簿 "名簿業者"の実態とは
ベネッセホールコーポレーション
2200万件以上の顧客情報が流出
の事件で
不正競争防止法違反容疑で逮捕
松崎正臣 容疑者
持ち出したデータは名簿業者に売却
その後転売が繰り返されました
知らないうちに自分の個人情報が売買されている現実
そこではいったい何が起きているのか
”御不用の名簿を買い取り、データなど買取いたします。”
こう書かれているのは
ベネッセの顧客データを
松崎容疑者から購入した名簿業者のHP
社名を明かさないことを条件に電話で話を聞いた
Q.1件当たりの取引価格は
名簿業者A
「7円から18円が基本」
Q.名簿はどこから持ち込まれる
「お答えできない企業秘密」
名簿業者A
入手した名簿を企業に販売
ベネッセの顧客情報は逮捕された松崎容疑者から
どのように持ち込まれたのか
「メールでのやりとりが主流で」
「手続きはしっかりとって盗品ではないという誓約書とか」
「それは警察に提出している」
デジタル化されたデータのため
メールだけで売買成立
Q.違法な名簿ではないかチェックは
「不正に入手したモノではない」
「ベネッセ(から持ち出された)とは知らない」
「(松崎容疑者は)ベネッセと言って売り込んできていない」
Q.ベネッセの名簿は多くの企業に販売した
「具体的な数は言えないが販売した」
警視庁によると
流出した情報
1993年から2013年生まれの名前や住所
この情報は様々な名簿の中でも特に目に留まったと
別の名簿業者は話す
名簿業者B
「喜んだすごいなと思った」
「8歳以下は無いのにストンとそろった」
「みんな欲しかったと思う」
名簿業界では8歳未満のじょうほうは価値が高いという
実は
2006年
営利目的での住民基本台帳の閲覧禁止
それ以降に生まれた
8歳未満の情報がほとんどないのだ
名簿の売買
不正入手ではないなど
一定の条件を満たせば違法ではない
名簿業者の口からは思いもよらぬ発言が
「住所や名前は流通するモノ」
「流通させるべきモノ」
「個人情報なんて全然怖くない」
「住所や名前や電話番号が出ても何も怖くない」
これが名簿業者の感覚だ
個人情報を買う側はどうだろうか
通信教育11社にアンケート調査
個人情報の名簿やリストを外部業者から購入した事があるか
名簿を購入した事がある 11社中5社
いずれも目的はダイレクトメールに使用するためだ
さらに
購入した事がある企業にベネッセ個人情報流出事件を受けての対応を聞くと
3社が名簿の購入をやめると回答
購入を続けるかどうか慎重に検討中や
販売業者に具体的な名簿の入手経路の開示を求めて購入を続けると回答もあった
個人情報の売買の実態
今回の事件をきっかけにその在り方の議論は進むのだろうか
*特にタダのモノを登録するときにリスクを感じる