ワールドビジネスサテライト,11/19,特集,台頭するネット通販の新勢力
ファッションの街表参道
この街で買い物する客の中にもネット通販を使う人がいました
その理由を聞いてみると
買い物客1
「コーディネートの参考になるので」
「好きなモデルの服を見ている」
この女性が使うのは
WEAR
芸能人やモデルなどが薦める
コーディネート写真が100万件以上
買い物客2
「自分の好きなモデルだと」
「やっぱり安心感がある」
同じような仕組みでサイトが急増中
いま
ネット通販には無数の商品が溢れ
自分に合った商品を選びにくくなっています
そこで
有名人などが選んだ商品が集まるネット通販サイトが人気です
これはキュレーション型と呼ばれます
今月7日
新しいサイトのキュレーション型のネット通販サイトが始まりました
スマートフォン向けのアプリ
SENSYです
手掛けたのはIT企業
東京・渋谷区
カラフルボード
渡辺祐樹CEO
「人工知能がファッションセンスを理解し」
「世界中からその人のためにお薦めのアイテムを集めてくる」
「キュレーションサービスです」
アプリでは商品が1つづつ画面に現れ
その商品が好きなら右嫌いなら左へと振り分けます
人工知能
好きな服のブランド・色・柄・価格などを分析
→ユーザーのファッションセンスを学習
ネット上からユーザーの好みに合った商品を選別してくれるのです
SENSY
千葉大学・慶應義塾大学と共同開発
アメリカで特許を申請中
しかも
このアプリでできるのは自分好みの服の選別だけではありません
渡辺さんが訪ねたのは
モデル 海野ナルさん
カラフルボード渡辺祐樹CEO
「モデルあスタイリストに協力して頂いているサービス」
「(海野さんの)センスを公開させてほしい」
ファッションは自分のセンスにはない服を着る楽しみ方もあります
おしゃれな人のセンスを借りる機能
は従来と同じです
しかしSENSYではモデルのセンスに基づいた服を
自動的に集める事ができるのでアイテム数が圧倒的に多い
今回渡辺さんはファッションショーなどで活躍する
海野さんのセンスのデータ収集に来ました
モデル 海野ナルさん
「かわいらしい服装が好きピンクとか白とか」
人工知能の学習が進むうちに
選ばれた服を好きと答える回数が増えていきます
「どんどん好きなのがいっぱい出てくる」
「すごいです何で好きなのが出てくるのか」
海野さんが選んだ好きな服のリストには
白やピンクの服が並びます
中には少し趣の異なる服もありますが
「旅行先の南国で着たらかわいい」
たまにしか着ないタイプの服も
薦められ海野さんは驚いた様子です
実は初めの頃に少しだけ柄物の服を選んでいました
人工知能は
頻繁には着ない洋服の好みも理解
カラフルボード渡辺祐樹CEO
「トップスやボトムスなどで」
「何色がどれくらいの割合で好きかなどを」
「複合的に全部見ているので人工知能なりの答えを出せたと思う」
SENSYと提携するのはセレクトショップや国内・海外のブランドなど
合わせて1600以上に上ります
客がSENSYを通じて商品を購入
→カラフルボードにマージンが入る
提携先の1つセレクトショップのビームス
人工知能は店舗での接客の役割を果たし
売り上げアップに繋がると期待を寄せます
ビームス EC統括部 矢嶋正明 副部長
「(客の)迷いを解消することは接客の中で行っている」
「ただEコマース(ネット通販)では接客ができないので」
「SENSYの人工知能は魅力的」
SENSY
8000ダウンロードを10日で突破
3ヵ月かかると思っていた数字を10日でクリアしました
カラフルボード 渡辺祐樹CEO
「膨大なアイテムがネットにあふれる中で」
「人がキュレーションするのは限界が来る」
「それをロボット(人工知能)にさせるのが我々の発想」
一方
キュレーション型ネット通販に異分野からの参入も
2年前半にニュースサイトを始めた
Antenna
300以上のメディアと提携し
生活情報を発信するニュースサイト
若い女性に人気でアプリは400万ダウンロードを超えています
東京・港区
グライダーアソシエイツ
町野健 取締役
「ニュースキュレーションに対する信頼は」
「2年半で培ってきた」
「Antennaを見ればおしゃれなモノが買える状態を作りたい」
にゅーすで得た信頼感をネット通販事業に生かしたい考えです
例えば
”癒しをあなたに。ご褒美タイム”という特集コーナー
あくまでニュース記事が主体ですが
中には通販ページも存在します
カフェ特集は普通の記事でクリックすると
外部の情報サイトの記事が出てきます
一方
左にあるバスソルトの写真をクリックすると
コチラは通販ページになっていました
こうした通販ページは全体の1割以下
分量は控えめですが
信頼を掴む工夫で月間売り上げ件数は10倍以上に伸びました
「我々のユーザーはニュース目的で来ているので」
「あまり買えるモノが流れてくると広告や押し売りになるので」
「適切な比率が10記事に対して」
「通販ページが1つと考えている」
商品や情報が氾濫するネットで
キュレーションの信頼性をいかに高めるかが客の心を掴むカギになりそうです
*信頼される繋がりか