ワールドビジネスサテライト,1/19,カイシャの鑑,田川産業
福岡・田川市
田川産業
創業1924年
石灰を原料に漆喰と呼ばれる建材を製造する老舗メーカーだ
会社のかじ取りをするのは
田川産業 行平信義 社長
「漆喰なしには日本の建築の伝統は語れない」
日本で古くから壁材などに使われてきた漆喰
職人の手で塗られる漆喰は湿度調節・消臭・抗菌効果を持つ
漆喰
原料は石灰
燃料のコークスと共に窯に投入
1000度の熱でおよそ10時間焼く
焼くことで石灰は化学変化を起こす
焼いた石灰に水を加えると
高熱を出しその後粉末に変わる
この石灰に海藻のりと麻の繊維を加えると漆喰になる」
この粉
グランドのラインひき
最近では鳥インフルエンザの予防や
消毒などにも使われている
漆喰として使うには
コテでなじませきれいに塗り上げる職人の技術を必要とする
さらに水を加えるため
乾燥しかたまるまで時間がかかる
ハウスメーカーからは敬遠されていた
「漆喰の機能性は素晴らしいし」
「伝統もあっていいモノ」
「いいだけでは残れない」
そこで行平社長は常識外れの行動に出た
それは
伝統や機能は生かし
未来の客のために残す新たな漆喰の開発
それが
漆喰でできた漆喰タイル ライミックス
「年商をはるかに超える4億円という投資」
「失敗すれば間違いなく会社はなくなる」
「それを覚悟の上でこの事業にかけた」
鑑 会社を潰す覚悟で金は使う
社長が社運を賭けたもの
それがこの施設にある
高圧プレス機
原料となる石灰の粉を金型にセットし
4000tの圧力でプレス
何千年もの歴史の中でだれもやっていない
技術と製品だ
貼るだけの施工のしやすさ
消臭抗菌機能を備えた漆喰タイルは
子供向け施設や商業施設などに使われている
目標の年商4億円も間近だ
さらに
行平社長は動いた
消臭効果の優れた漆喰タイルを
消臭ブロックにした
臭いのもとをビンに入れ
比較してみる
臭いの数値はおよそ550
生活ができないレベルだ
即効性のある消臭ブロックは耐えられる状態の
およそ200まで下げた
漆喰で新たな商品をまた生み出したのだ
鑑 形を変えても”伝統は残す”
新たな商品を店頭で売ることで
漆喰を持ち帰ってもらい身近に感じてもらうのが目的だ
「漆喰のすそ野を広げていく事が」
「伝統的な漆喰が残っていくための逆に支えとなっていくと思う」
*実際どのくらい効果あるんだろう?