ワールドビジネスサテライト,2/11,WBS経済事件簿,"座礁船"誰が撤去する?
青森県・深浦町
およそ9000人が暮らす漁業の町を2013年
座礁事故が襲いました
2013年3月
カンボジア船籍”アンファン号”が座礁
燃料のオイルが流れ出る事態となりました
あれから間もなく2年
1月24日
現場には船が残されています
船体は真っ二つに割れたまま放置されています
座礁船は撤去されることなく傾いたまま放置されていました
住民は
住民1
「大変不便を感じている」
住民2
「海も汚れる魚への影響もある」
なぜ座礁船は撤去されないのか
深浦町 総務課 西崎公慶 課長補佐
「(オーナーの)所在がつかめない」
「船の撤去要請もしているがオーナーに届いているか分からない」
船のオーナーである中国人と連絡が取れないため
撤去が進んでいなかったのです
しかも
深浦町
座礁船を固定する費用 約250万円を負担
「捨てられた船を撤去するのに2年がたとうとしているが」
「こういう状況が続いていることに憤りを感じる」
テレビ東京は連絡がつかないと言う
中国人の貨物船オーナーA氏の住所を突き止めました
中国・浙江省
船山市
A氏の住所に向かいます
そこにあったのは立派な門構えの一軒家
ブザーに応答はありません
A氏はこの家にはいないようです
近所で話を聞いてみると
近所の住民1
「彼にはたくさん家があるんだ」
さらに驚くべき話を聞きました
近所の住民2
「彼は税務局に勤めているよ」
Q.税務局?公務員ですか?
「そうだよ」
A氏が勤務すると言う
船山市地方税務局を訪ねてみると
税務局員
「彼は定年退職したよ」
Q.いつですか?
「つい最近だよ」
A氏を捕まえることはできませんでした
ところがその日の夕方A氏からスタッフに連絡が入りました
A氏
「私はあの船とは関係ない」
「名義を貸しただけ」
「船がどこにあるのかも知らない」
A氏によると座礁船の実質オーナーは
地元漁師だったB氏だといいます
B氏
撤去費用を賄う保険に加入
→すでに破産 措置を取らず
「保険の代理御者は日本政府が」
「我々を追求することは不可能だと言っている」
「オーナーのB氏は破産しているので大丈夫だと言われた」
日本は2005年以降
国内の港や係留施設を利用する100t以上の外国船に
PI保険(船主責任保険)
座礁船の撤去費用を賄う保険
を義務付けています
ところが今回は
座礁現場の管理者である青森県が数億円にも上る撤去費を
負担せざるを得ない状況だと言います
青森県 川河砂防課 今孝治 課長
「オーナーが責任を果たしていないことを理由に」
「保険会社からは(保険料を)支払わないと言われている」
PI保険(船主責任保険)
オーナーが自費で撤去した後に
保険金が支払われる
今回のようなケースについて専門家に聞くと
海事問題に詳しい 平塚眞 弁護士
「外国船の場合は日本で保険金が支払われることが少ない」
「外国で差し押さえることも難しい」
「事故が起きてすぐ専門家に相談して手続きをとれば」
「逃げられる可能性は低くなる」
周辺を海に囲まれた島国ニッポン
今後も起こるかもしれない座礁船の放置問題に対して
抜本的な解決策が求められています
*まーた中国人か・・・