ワールドビジネスサテライト,5/18,カイシャの鑑,FILE13,農家を生かす市場
高知県・香南市赤岡町
土佐赤岡どろめ祭り(4月26日)
一升の日本酒を飲み干す速さを競う
で知られる町
周辺にナスやニラの産地が広がる
特に多いのが高齢の農家だ
共に80歳を過ぎている窪内さん夫婦
いまも農業を続けるその秘密とは
窪内宝さん(82歳)
「市場が取にこなかったら農業できない」
窪内恭子さん(80歳)
「なくてはならない市場」
なくてはならない
赤岡青果市場
高齢の農家を生かすことで
全国トップクラウスの売り上げを叩きだしていた
午前4時30分
の赤岡青果市場
セリを待つ市場に集まったのは
20台ほどのトラック
闇に向かって次々と走りだした
空のトラックが向かった先は
農地の中に建つ集荷場だ
前の日に周辺農家が農作物を持ち込む
それを赤岡青果市場の社員2人が
ひたすらトラックに積み込んでいく
赤岡青果市場 事業部 松木雅人 部長
「自分のところで荷造りをして市場に持ってくるのは大変な労力」
「農家の負担を少しでも軽くしようと思い集荷している」
この日は3ヵ所を周り
ナス250箱とショウガ300箱を集荷
セリが始まる直前の7時半まで3時間近く集荷作業を続けた
赤岡青果市場
約90ヵ所で3500軒以上の農家の集荷
先ほどの窪内さん夫婦
地元の特産のニラを作り続けらるのも市場の集荷作業のおかげだ
窪内恭子さん
「市場はひとつでも取に来てくれる」
「そんなことはない」
窪内宝さん
「市場が取りにこなかったら農業できない」
「(農協は)1箱でも持っていかないといけない」
鑑 地域農家を徹底的に大事にする
午前7時半
セリが始まった
大声で読み上げらえる番号は農家ごとに割り振られている
1つの農家ごとにセリをするので市場にとっては手間がかかる
しかし
農家はいいモノを作れば高く売れる
午前11時
セリが終わり農家が代金を受け取りに来た
農家
「ありがたい」
「お金に(作物の質が)ダイレクトに伝わるのでいいモノを作りたい」
農家の収入増加
→以上の取り分も増加
農家へのサービスはさらに徹底している
赤岡青果市場
野菜を袋詰めする設備
1億円超を投資して導入
農家は格安料金で利用できる
いったいなぜ
赤岡青果市場 村山寿夫 社長
「自分の会社だけがもうけるのは将来的にはよくならない」
鑑 会社だけの利益を追わない
その結果
設備投資後
付加価値が向上し売り上げが増加
農家の利益を優先してきた赤岡青果市場
売り上げは106億円(2012年3月期)
全国の地方卸売市場でトップレベルだ
「農家の生活を豊かには会社設立当時からの思い」
「これは何ら変わることはない」
*やっぱりトップレベルは違う