ワールドビジネスサテライト,7/6,緊縮策NOギリシャの行方
EUが求める財政緊縮策について
ギリシャの国民が出した答えはNoでした
この結果を受けて
ギリシャはどこに向かうのでしょうか
一夜明けた
ギリシャ・アテネ国会議事堂前で
反対派
「緊縮反対の結果を誇りに思う」
一方で
市民生活には影響が出始めています
銀行が通常業務の休止後も
例外的に年金の支払い業務のみ行ってきましたが
6日から現金が足りないという理由で
一部大手銀行で支払いを止めるなど緊張感は高まっています
5日
ギリシャ チプラス首相
「きょうギリシャは歴史の新たなページを開いた」
国民投票
緊縮策の反対派が賛成派に大差をつけて勝利
投票を前にチプラス首相が
”ユーロ圏からの離脱を問うものではない”と宣言して
国民に安心感を与え国民の答えはNoに傾いたと見られます
国民投票が終了するまでギリシャとの交渉に応じないと
強気の姿勢を示していたEU側は衝撃を受けています
6日
欧州委員会 ドムブロススキス副委員長
「ギリシャとその他のユーロ圏の溝が広がる中」
「緊縮策反対の票が物事を難しくしている」
この後
ドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領が
対応を協議するほか
明日7日は
ユーロ圏の首脳による緊急会談が開かれます
その場でチプラス首相が新たな提案を提出する予定
チプラス首相が強気の交渉に臨むのは必至で
交渉が進展するかは依然不透明といえそうです
ギリシャの財政赤字(2009年)
GDP比で3.7%の見通しと説明
→15.4%と判明
歴代の政権は支持を獲得するために
公務員の数を増やすなど傲慢な財政運営を続けていたのです
みずほ銀行国際為替部 唐鎌大輔チーフマーケットエコノミスト
「(ユーロに)入ったら問題が生じると言われていて」
「本当に問題があったという話」
「過去5年間ユーロ安の局面でギリシャが絡んでいない方が少ない」
EUとIMF(国際通貨基金)
ギリシャに対し総額2400億ユーロ
(日本円で約33兆円)の支援を実施
その引き換えに
ギリシャに対し公共投資。年金の削減
付加価値税引き上げなど
財政再建を目指した厳しい緊縮策を要求したのです
この結果
ギリシャのGDP(実質)
2008年 2502億ユーロ → 2014年 1865億ユーロ
と3割近く落ち込みました
ニッセイ基礎研究所 伊藤さゆり 上席研究員
「貧困率が特に目立つのは若年層」
「社会的な不満 先の見えない怒りがギリシャ社会に渦巻いていた」
ギリシャの失業率(3月時点)
25.6% (25歳未満の若年層は49.7%)
ユーロ圏で最も高い数字となり
こうした経済停滞へのギリシャ国民の不満が
反緊縮を掲げるチプラス首相の登場へとつながったのです
*日本もうかうかしてられない?