ワールドビジネスサテライト,12/4,農地税制改革"北風と太陽"とは
税制改正の議論が大詰めを迎える
自民党 税制調査会
今日の焦点は農地の税制改正だ
小泉進次郎 農林部会長
「今は農政新時代」
「課税の強化と優遇のバランスのとれた」
「税制措置を実現してもらいたい」
実は
農地の固定資産税
売買価格から45%差し引いて評価
→普通の土地より優遇
このため農業を止めてもそのまま放置する
耕作放棄地が拡大していた
耕作放棄地の拡大を食い止めようと政府は
農地中間管理機構(農地バンク)
農地の貸し出しを農家に呼びかけ
→利用は目標の2割にとどまる
「本来もともと農地だから」
「税制も含めてかなり優遇されている」
「だが(耕作放棄地を)農地として使うことがないのであれば」
「対応が必要」
「北風と太陽のセットでやってほしい」
進次郎氏の言う北風と太陽とは
耕作放棄地(北風)
農地バンクに登録しない農家
→固定資産税を1.8倍に増税
耕作放棄地(太陽)
農地バンクに10年以上貸し出し
→税を半減する優遇措置
林芳正 前農水大臣
「攻めの農政の中で予算措置と相まって」
「税制が仕組めれば推進に弾みがつく」
自民党 小泉進次郎 農林部会長
「農地バンクに土地を預けて」
「より効率的に使える人に貸し出していきたい」
「意欲のある担い手の農家がその土地を最大限に」
「有効に使うことで農業の価値を生んでいく」
茨城県
高齢化が進み全国2位の耕作放棄地を抱える
茨城県・つくば市
今朝
若者たちがキャベツを収穫する姿が見られた
農業生産法人ワールドファーム 上野祐志 社長
「若い人は半年もたてばすごい戦力」
農業生産法人ワールドファーム
全国11か所で大規模農業を経営
ココで作るキャベツは
通常の3~4倍の大きさ
これを工場でカットし加工食品業者に卸す
安心安全の国産野菜が見直され
円安も手伝い
ここ2年ニーズが高まり供給が追い付かない状態
農地の確保が急務になったワールドファームは
農地バンクに登録
しかし
ワールドファーム(9県11ヵ所)
約700haの要求に対し
→約300haしか集まらず
特につくば市は
つくばエクスプレスができたことにより沿線の耕作放棄地は
住宅地に変貌
耕作放棄地をいまだ持つ農家はこんな本音を漏らす
農作放棄地を持つ農家
”高く売れれば売りたい”
ワールドファームの農場の隣にも農作放棄地が
農業生産法人ワールドファーム 上野祐志 社長
「地主が分からなくてどこに話せばいいいか分からない」
「ここから整備しても使えるようになるまで何年もかかる」
「こうなる前に何とかしたかった」
耕作放棄地
農地として使えない所が多い
上野社長は今回の改正案は耕作放棄地の活用に
追い風になると言いつつも
「農地バンクの人も地主の打ち合わせ」
「貸す相手ともいろいろな手続きを踏む」
「もっと簡素化してもっと早く取り組めるやり方を考えてほしい」
農地バンクが使いにくいという現場の声に対して
小泉氏は
Q.手続きが煩雑という声があるが
小泉進次郎 農林部会長
「役所の手続きで面倒くさいと思わない手続きはない」
「だからこそより改善を常に心がけて」
「しっかり機能する農地バンクにしたい」
*税金対策で放棄するより登録すると得をしないとね